こんにちは。イエステーション株式会社ソロン 佐賀店の山下 和貴(やました かずたか)です。
「老後に家を売ってはいけないと聞いたことがある…」
「売却を検討中だけど、やめた方が良いのだろうか?」
そんなお悩みを抱えていませんか?
結論から申し上げますと、老後だからといって必ずしも売却を避けるべきというわけではありません。
ただし、老後の売却にはデメリットが生じる可能性があるため、「慎重に売却を行う必要がある」ということなのです。
本ページでは、「老後に家を売ってはいけない」と言われる背景や理由について解説いたします。
家を売る際のメリットや注意点もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「老後に家を売ってはいけない」というのは本当?
冒頭でもお伝えした通り、「老後に家を売ってはいけない」と言われる理由は、老後のタイミングで家を売る際に発生する可能性のあるデメリットにあります。
つまり、「老後だから売ってはいけない」というのではなく、「老後ならではの不都合を見据えて、売却の際には慎重に判断を下した方がいい」ととらえた方がいいでしょう。
老後に家を売るデメリット
実際に老後に家を売却する場合のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
3つに分けて紹介します。
老後に家を売るデメリット① 賃貸物件を借りにくい傾向がある
老後に家を売却すると、賃貸物件への住み替えが必要なケースが多いでしょう。
しかし、老後は現役時代と異なり、賃貸物件を借りるのが難しい傾向があります。
なぜなら、多くの方が年金収入で生活するため、「安定した収入が少ない=家賃支払い能力が低い」と見なされやすいのです。
また、病気のリスクなど健康面での懸念から、特に単身での入居を希望する場合に、入居審査が厳しくなるケースもあるかもしれません。
そのため、「売却後は賃貸に住めば良い」と簡単に考えてしまうと、希望する住み替え先が見つからない可能性もあります。
「賃貸探しが難しい可能性」を踏まえた対策として、以下のような計画を立てることが重要です。
- 「売却だけでなく、新居探しも早いうちに計画を立てておこう」
- 「高齢者向けの賃貸物件を選べば、大家の理解が得られやすいかもしれない」
こうしたポイントを意識しながら売却を進めることが大切です。
老後に家を売るデメリット② 子どもが相続を考えている可能性がある
老後の家の売却については、子どもが「実家を相続して住みたい」と考えている可能性も考慮する必要があります。
子どもが将来、実家に住むことを希望している場合、相談なしに売却してしまうとトラブルにつながるかもしれません。
売却を決断する前に、売却したい気持ちがあることを家族に伝え、事前にしっかり相談しておくことをおすすめします。
老後に家を売るデメリット③ 新しい環境に適応するまで時間がかかるケースがある
新生活をスタートする際には、新しい環境に慣れるまでに時間がかかる場合もあります。
特に老後の生活は、仕事や学校といった人間関係が薄くなり、現役世代とは異なる側面があります。新しい環境で社会的なつながりが作りにくいことから、ストレスを感じるケースもあるかもしれません。
住み慣れた場所や親しいご近所さんから離れると、「寂しく感じる」「不便に思う」といった心理的な負担が増す可能性もあります。
こうした点も考慮しながら、売却を検討する必要があります。
老後に家を売るメリットもある
老後に家を売却する際はデメリットをよく考えた上で判断する必要がありますが、その一方で得られるメリットも多くあります。そのメリットを4つに分けて紹介します。
老後に家を売るメリット① まとまった資金が得られる
家を売却することで、まとまった現金を手に入れることができます。
この資金は生活費や医療費、あるいは老人ホームへの入居費用として使うこともでき、貯金を崩す必要がなくなります。
老後に家を売るメリット② 維持管理の手間や費用がかからない
広い家のメンテナンスが負担に感じる場合、売却することで維持管理にかかる費用や手間から解放されます。
固定資産税や都市計画税といった税金の負担もなくなるため、老後の生活の負担が軽減されます。
老後に家を売るメリット③ より希望に合った住まい探しができる
「古い家で不便を感じる」という場合、よりバリアフリーな住まいへの移住も可能です。
手すりの設置やヒートショック対策など、高齢者に配慮した住まいを探しやすくなるため、老後の暮らしを快適にするための選択肢が広がります。
老後に家を売るメリット④ 相続時に公平に分割しやすい
相続時、複数の相続人がいる場合は、現金化しておくと公平な分配がしやすく、相続トラブルを避けることができます。
将来的なトラブルの芽を生前に取り除く手段として、家の売却を考慮するのも良いでしょう。
老後に家を売るならこんなポイントに注意
老後に家を売る場合は、次の3点に注意しましょう。
● 売却の意思を事前に家族と相談することが大切です。
● 売却と同時に、新しい住まいの計画も進めましょう。
● 住宅ローンはできるだけ避け、売却金での資金確保を検討します。
重要なポイントとして、ご家族がいる場合には実際に売却手続きを開始する前に、家を売りたいという希望があると話し合っておくことが大切です。
もし将来的にお子様が住みたいと希望する場合には、売却ではなく、所有を続けて賃貸に出す選択肢も検討できます。
さらに売却の意向を共有しておくことで、認知症などのリスクが発生した際に親の財産管理が透明化され、相続に関わるリスクを減らしやすくなるという利点もあります。
また、新居の確保が難しくなる可能性があるため、売却と同時に住み替え先の計画も進めておくことが重要です。
周辺に病院やスーパーなど必要な施設があるか調査したり、賃貸の場合は家賃相場を不動産会社に確認したりしておくと、より満足度の高い住み替えが実現しやすくなります。
購入を検討する際には年金生活での負担を軽減するため、月々の住宅ローン返済が負担にならないよう、売却代金の範囲内で購入できる物件を選ぶことを推奨します。
老後の住まいにはどんな選択肢がある?
老後に家を売却した場合、新たな住まいには次の4つの選択肢があります。
● 新しく住まいを購入する
● 賃貸住宅を借りる
● 子どもと同居する
● 老人ホームなど施設に入居する
最近では、バリアフリー化された高齢者向け住宅や同世代と交流しやすい環境も増えており、様々なライフスタイルに合わせて選択できるようになっています。
自身の健康状態や経済状況を考慮して総合的に判断することが大切です。
株式会社ソロンでは、不動産の売却や相続に関するご相談を無料で承っております。
住み替え先の相談などどのようなお悩みでもお気軽にお問い合わせくださいね。
まとめ
●「老後に家を売ってはいけない」わけではない
家族としっかりと話し合い、慎重に検討していくことが大切です。
● 老後に家を売ることにはメリットもデメリットもある
資金を得ることでより快適な住まいが見つかる可能性もありますが、賃貸の審査が厳しくなるなど、リスクも含めて検討しましょう。
● 老後に家を売るなら住み替え先の計画もしっかり立てておこう
自分のライフスタイルに合った住まい選びを考えることが、満足のいく老後生活につながります。
株式会社ソロンでは不動産に関するご相談を無料で承っております。
「老後に向けて準備をしたいけれど何から始めたらいいか分からない」などどのようなお悩みでも構いません。
お気軽にお問い合わせください。